易経 6.1 - 争い、初爻

六番卦 初爻

争い(讼)

卦象の図

初六

爻辞

初六,不永所事,小有言,終吉。

初爻(陰爻):争いを長引かせてはいけない。小さな言い争いはあるが、最終的には吉となる。

解説:「争いを長引かせてはいけない」とは、問題を大きくせず早期に収めるべきことを示す。小さな言葉のやり取りはあるが、争点は明確になり、結果的に良い方向に向かう。

解釈

六番卦の初爻は、争いの始まりを示しています。まだ火種の段階であり、これから大きな問題に発展する前の状態です。陰爻であることから、力の弱い立場や受け身の状況を表しています。ここでの重要な教えは、争いの芽を早期に見極め、すぐに距離を置くことです。「争いを長引かせてはいけない」というのは、問題にエネルギーや注意を注ぎ続けてはならないという強い戒めです。多少の小言や軽い口論は避けられませんが、それは問題の一部として受け入れられる範囲です。最終的な結果は「吉」となりますが、それは争いをエスカレートさせずに終わらせた場合に限ります。争いを続ければ、必ずや不利益を被るでしょう。

行動の指針

今、あなたは争いの入口に立っています。ここでの対応が結果を大きく左右します。最も賢明なのは、争いからすぐに身を引くことです。これ以上関わらず、勝ち負けにこだわらず、感情に流されて争いを長引かせないこと。問題を認めた上で、自分の立場を一度だけ冷静に伝え、その後は手放す勇気を持ちましょう。多少の批判や誤解を受けるかもしれませんが、それは大きな争いを避けるための小さな代償です。今は力を誇示する時ではなく、賢明に距離を置くことが真の強さです。争いの火種を燃やさず、自然に消えるのを待ちましょう。

恋愛・人間関係において

恋愛や人間関係で小さな誤解や言い争いが起きています。恋人同士のささいな口論や摩擦かもしれません。自分の意見を押し通そうと争いを続けたくなる誘惑がありますが、この爻はそれを強く戒めています。小さな口論を大きな争いに発展させないことが最善の道です。短い言葉のやり取りで問題を明確にし、その後は意識的に気持ちを切り替えましょう。争いを長引かせなければ、関係は和らぎ、互いの境界線を理解し合う良い機会にもなります。

仕事・ビジネスにおいて

職場での小さな意見の食い違いや誤解が起きている可能性があります。些細な業務上の対立やメールの行き違い、噂話などが考えられます。ここで無理に争いを続けるのは得策ではありません。特に権限のない立場なら、長引く争いは人間関係や評価を損ねるだけです。迅速かつ冷静に対応し、必要なら自分の意見を伝えつつも、争いを長引かせないようにしましょう。小さな争いを超越する姿勢は、周囲からの信頼を高め、最終的に良い結果をもたらします。

金銭面において

小さな金銭トラブルや誤解が生じているかもしれません。請求額の食い違いや共有費用の認識違い、取引の小さなミスなどが考えられます。金額自体は大きくないでしょう。この爻は、こうした小さな問題を大きな争いに発展させないよう警告しています。争いにかける時間や労力、場合によっては法的費用は、問題の金額をはるかに上回ることがあります。最善の策は、早期に簡潔な解決を図ることです。多少の損失や妥協を受け入れても、心の平穏を得て将来のトラブルを避けることが賢明です。

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