易経51.4 - 震(しん)、九四爻

卦51、九四爻

震(しん)- 動揺の象徴

卦象の図

九四

爻辞

九四,震遂泥。

九四の爻:動揺が泥に沈む。

解説:「動揺が泥に沈む」とは、まだ光が差し込んでいないことを意味する。

解釈

この爻は、衝撃や動揺のエネルギーが有効に働かず、停滞した状況に吸収されてしまう様子を表しています。強い衝撃が厚い泥に阻まれて消えてしまうように、行動や明確な方向性に結びつかず、前進できないもどかしさを感じる状態です。動機や勢いが疑念や混乱、外的な障害に埋もれてしまい、内なる光や目的意識がまだ見えていません。この「光がまだ差し込んでいない」という解説は重要で、これは永続的な失敗ではなく、一時的な暗闇の時期であることを示しています。内面の明晰さが回復すれば、再び前に進む道が開ける可能性があるのです。この爻は、環境や状況により意志やエネルギーが無力化されている、もどかしい停滞状態を示しています。

行動への指針

この爻を得たときは、自分が行き詰まっていることを認めましょう。無理に押し進めようとすると、かえって疲弊し、泥沼に深くはまってしまいます。今は大胆な行動や解決策の強行は避け、むしろ闘わずにエネルギーを温存し、忍耐強く待つことが賢明です。状況を理解し、なぜ停滞しているのかを内省しましょう。判断を曇らせているものは何か、外的な障害は何かを見極め、状況が落ち着くのを待つのです。明晰さの「光」が再び灯るまで、焦らず冷静さを保つことが大切です。

恋愛・人間関係において

恋愛や人間関係では、衝撃的な出来事や深刻な言い争い、あるいは外部からの圧力が起こったものの、問題が解決せず膠着状態に陥っています。コミュニケーションが滞り、双方が行き詰まりを感じている状況です。感情のエネルギーは、憤りや混乱、無関心の泥沼に沈んでしまっています。ここでのアドバイスは、すぐに解決を急がず、無理に話し合いを進めようとしないこと。お互いに距離を置き、自分自身の内面の明晰さを取り戻す時間を持つことが必要です。関係が壊れたわけではなく、現在の「泥」によって光が一時的に遮られているだけなのです。

仕事・ビジネスにおいて

プロジェクトや事業、キャリアにおいて予期せぬ大きな障害に直面し、勢いが失われて停滞しています。努力が官僚的な手続きや内部の政治、予想外の問題に吸収され、成果が見えない状態です。まるで泥の中を歩いているかのような感覚に陥るでしょう。無理に進めようと焦ると逆効果になるため、ここは一旦立ち止まり、状況を冷静に分析することが求められます。戦略的な忍耐の時期であり、状況が明確になるまで新たな行動を控えるべきです。

金銭・財務において

市場の急激な変動や予期せぬ悪いニュースが投資や財務状況に影響を及ぼし、明確な損失や解決には至らず、停滞状態に陥っています。資産が「泥に沈んだ」ように動かせず、今売れば大きな損失になる一方で、保有し続けることも不安や無力感を生みます。焦って動くのは避け、冷静に現状を維持し、資源を温存しながら状況の好転を待つのが最善です。明確で有利な戦略の「光」が見えるまで、慎重に行動を控えましょう。

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