易経 36.4 - 明夷(めいい)、第四爻

第36卦、第四爻

明夷(めいい)

卦象の図

入于左腹

爻辞

入于左腹,獲明夷之心,于出門庭。

左の腹に入り込み、明夷の核心を得て、門と庭を出る。

解説によれば、「左の腹に入る」とは、内心の真意や本質を掴むことを意味する。

解釈

この爻は、困難や逆境の核心に深く入り込んでいる状況を示しています。「左の腹に入る」という表現は、暗闇の中心部に踏み込む強力な比喩です。周辺ではなく、問題の核心に近い場所にいるのです。しかし、その危険な近さが、他にはない重要な利点をもたらします。それは「明夷の心を得る」こと、つまり問題の本質や動機、弱点を深く理解できるということです。内側から状況を明晰に見通すことができるのです。この洞察は戦うためではなく、脱出のためにあります。問題の「心」を知ることで、自由への道筋が見え、「門と庭を出る」ことが可能になります。これは有害な環境から無事に離脱することを意味し、他者には見えない出口を見つけ、最適なタイミングで離れることを示しています。

行動への指針

あなたは今、トラブルやネガティブな源に非常に近い位置にいます。感情的に反応したり、正面から対立するのではなく、内側から観察し理解することが求められています。関係者の動機や状況の弱点に注意深く目を向け、静かに情報を集める時期です。危険は伴いますが、その近さが独自の視点をもたらします。深い直感的理解を得たならば、問題の「心」を掴んだならば、明確な離脱の道が見えてきます。勝利を目指すのではなく、戦略的かつ安全にその場を離れることが目的です。洞察を活かして、退路を計画しましょう。

恋愛・人間関係において

この爻は、関係の核心にある問題を深く、時には痛みを伴って理解したことを示します。困難や有害な関係にあったかもしれませんが、その「心」すなわち根深いパターンや恐れ、相手や自分自身の動機を見抜いています。この明晰さが自由への鍵です。易経は、この理解を得たなら「門と庭を出る」、つまり関係を終わらせるべきだと示唆しています。修復不可能なものを無理に直そうとするのではなく、潔く区切りをつけ、より健全な未来へ進むための力を与えてくれます。

仕事・ビジネスにおいて

あなたは困難な職場環境にあり、操作的な上司や有害なチーム、根深い問題を抱えた組織の内部にいます。内部から腐敗の実態を見抜き、組織の政治や隠れた意図、実情を理解しています。この知識が脱出の鍵となります。内部から変えようとしたり、正面から対立することは勧められません。代わりに、この理解を活かして戦略的に退職を計画しましょう。有害な職場の「門と庭」を離れ、新たな職場を見つけることが賢明です。洞察力を使い、損害を避けて賢く離脱してください。

金銭・財務において

この爻は、問題のある投資や不安定な市場、危険な財務状況について深い洞察を得たことを示します。まさに「腹の中」にいるような状況で、内部情報や綿密な分析を通じて根本的な欠陥やリスクを理解しています。なぜこの財務状況が「明夷」なのか、その理由が明確です。メッセージは明快で、得た知識をもとに速やかに撤退すべきだということです。資産を売却し、口座を閉じるなどして「門と庭を出る」、つまり危険な立場から資金を引き上げてください。深い理解が大きな損失を避ける助けとなります。迷わずに行動しましょう。

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