卦3、二爻
初難(屯)
六二
爻辞
六二,屯如邅如,乗馬班如。匪寇婚媾,女子貞不字,十年乃字。
積み重なり、行き詰まり、馬の隊列は乱れている。彼は盗賊ではなく、求婚に来た者である。乙女は貞節を守り、すぐには応じない。十年の歳月が過ぎて、ようやく受け入れる。
解説によれば:二爻の困難は強い爻に乗ることに由来する。「十年経てば受け入れる」とは、正しい秩序への回帰を意味する。
解釈
この爻は深い迷いと絡まりを表しています。まるで馬がバラバラに引っ張る戦車のように、物事が停滞し、前に進めない状態です。同じ難所をぐるぐる回っているような感覚があるでしょう。助けとなる存在(求婚者)が現れますが、時期尚早であり、条件も整っていません。貞節を守る乙女のように、安易に飛びつくのではなく、誠実さを保ち、早まった決断を避けるべきです。「十年」は象徴的な期間であり、成熟の一巡を示しています。現在の停滞は永続的なものではなく、忍耐と堅実さを持って時を待つことで、正しい結びつきや解決が訪れることを示しています。この遅れは失敗ではなく、状況が熟成し秩序が回復するための必要な段階です。
行動への指針
今、あなたは複雑で混乱した状況に直面し、前進しようとしても足踏み状態にあります。一歩進んで二歩下がるような感覚です。解決策や協力者が現れるかもしれませんが、慎重さが求められます。衝動的な行動は避けてください。状況を再評価し、見かけの「脅威」が実は味方となり得ることを見極めましょう。ただし、今はまだ協力の条件が整っていません。最善の策は、立場を守り、信念を貫き、辛抱強く待つことです。安易な妥協は避け、自己の誠実さを失わないでください。この待機期間はあなた自身の成長と状況の成熟に不可欠です。堅実に耐えることで、やがて真の解決が訪れるでしょう。
恋愛・人間関係において
恋愛の場面では、この爻は大きな困難と遅れを示します。あなたか相手が迷いを抱え、曖昧な態度を取っているかもしれません(馬の隊列の乱れ)。アプローチはあるものの、時期が合わず問題を孕んでいます。乙女のイメージは、自分の基準と独立心を守るよう促しています。孤独や不安から焦って関係を進めたり、妥協したりしないでください。健全な関係の土台はまだ整っていません。双方が成熟するか、外部環境が変わるまで時間が必要です。この爻は大きな忍耐を求めていますが、自己を貫き通せば、やがて真実で安定した結びつきが訪れることを約束しています。
仕事・ビジネスにおいて
現在、あなたのキャリアやプロジェクトは停滞しています。調整や連携が取れず、前進が困難な状況です。仕事のオファーや提携の提案、新規プロジェクトの話が来るかもしれませんが、問題を抱えていたり時期尚早だったりします。今それを受け入れるのは、乙女が無理に求婚を受け入れるようなもので、さらなるトラブルを招く恐れがあります。最善の策は現状を維持し、スキルを磨き、プロとしての誠実さを守ることです。焦りから後悔する決断をしないようにしましょう。この停滞期を乗り越えた後、より良い、適切なチャンスが訪れます。
金銭・財務において
この爻は、財務面での停滞と混乱を警告しています。投資の成績が不安定だったり、資金計画が行き詰まったりするかもしれません。投資や契約のチャンスが訪れても、それは見かけほど良くなく、タイミングも悪い可能性があります。今行動するのは誤りです。資金を守り、積極的な動きは控えるべき時期です。貞節な乙女のように、資産を守り、不確かな事業に手を出さないことが肝要です。忍耐が最大の武器となります。冷静に状況を見守り、無謀な決断を避けることで、この困難な時期を乗り越え、将来の確かなチャンスに備えることができます。