易経29.1 - 坎(あぶない)、初爻

第29卦 初爻

坎(あぶない)

卦象の図

初六

爻辞

初六,習坎,入于坎窞,凶。

初めの六:坎を繰り返す。穴の中の穴に入る。凶。

解説によれば:「坎を繰り返し、穴に入る」とは、道を失い、災いを招くことを意味する。

解釈

この爻は、深刻な危険と困難の入り口を示しています。単に穴に落ちるのではなく、その穴のさらに奥深くに落ちるというイメージです。これは、表面的な問題の裏に、より根深い複雑な問題が隠れていることを表しています。「習坎(坎を繰り返す)」は、危険が繰り返し訪れることや、経験を通じて学ぶべき教訓を示唆しています。しかし、この段階ではまだ問題の深さを完全には理解していません。解説の「失道(道を失う)」という言葉は重要で、現在の進み方や方法が根本的に誤っていることを示しています。単なる偶然の被害者ではなく、自らの行動や無自覚さがこの罠に陥る原因となっています。結果は明確に「凶」であり、このまま進めばさらに深刻な混乱と悪影響を招くという警告です。ここで初めて、自分が本当に迷い、立ち往生していることに気づく瞬間です。

行動への指針

この爻のメッセージは「立ち止まれ」という強い命令です。これ以上前進してはいけません。無理に抜け出そうとすれば、かえって深みに落ちてしまいます。まずは動きを止め、現状の厳しさと現実をしっかりと受け入れることが必要です。問題を軽視したり、コントロールできているふりをしてはいけません。今は静かに状況を見つめ、根本的な原因や選択の過ちを振り返る時です。なぜ「道を失った」のか?どんな前提が誤っていたのか?危険は厳しい教師ですが、静かに観察することで教訓を得ることができます。行動を起こすのは、状況が明確になってからにしましょう。衝動的な動きは最大の敵です。

恋愛・人間関係において

この爻は、深刻で有害なパターンに陥っていることを示します。繰り返される衝突や誤解、感情の罠に囚われた「穴の中の穴」のような状況です。依存関係や欺瞞、過去のトラウマが解決されずに再燃している可能性があります。お互いの関係性が「道を失い」、コミュニケーションが完全に途絶えているかもしれません。その結果、痛みと混乱の悪循環に陥っています。独身の方には、問題の多い新しい関係に踏み込まないよう強い警告です。交際中の方は、現在の関係が持続不可能で有害であることを示しています。このまま続ければ、さらなる不幸と心の傷を招くでしょう。まずは立ち止まり、関係の根本的な健康状態を見直すことが必要です。

仕事・ビジネスにおいて

この爻は、仕事やビジネスでの大きな誤りを示しています。新しい職場やプロジェクト、事業が罠であった可能性があります。表面的な問題の裏に、毒性のある職場環境や根本的に破綻したビジネスモデル、失敗が避けられない案件が隠れています。「道を失った」ことは、戦略や方針が根本的に間違っていることを意味します。エネルギーや時間、資源を投入し続ければ、失敗や燃え尽き、キャリアの損害につながります。今すぐに行動を止め、無理に押し通そうとせず、冷静に再評価し、必要なら損切りや撤退を検討すべき時です。これは頑固に続けるべき時ではなく、戦略的な撤退の時です。

金銭面において

これは財務に関する厳しい警告です。すでに、あるいはこれから、深刻な金銭的な落とし穴に陥る決断をしようとしています。詐欺的な投資、借金の連鎖、資金を食いつぶす事業などが考えられます。「穴の中の穴」のイメージは、最初の損失や問題がさらに深刻な財務リスクを露呈することを示しています。財務戦略が誤っており、「道を失って」います。これ以上進めば、確実に損失と不幸が待っています。今すぐ関連する金銭活動を停止し、追加投資や借入契約の締結、損失の拡大を避けてください。冷静に状況を把握し、可能なら客観的な助言を求めることが最優先です。これ以上深みに落ちないことが最重要課題です。

専門家が監修した伊利学校の易占いツールをご利用ください


プロの占いツールで無料の易占いを体験しましょう。ご自身で三枚のコインを使って六爻を立てる方法でも、電子的な方法でも、当ツールは伝統的な易理学派の哲学に基づいた本格的な解析を提供します。六爻を立てるだけで、元の卦と変化卦が表示され、古典文献に基づく詳しい解釈もご覧いただけます。このサービスはいつでも無料でご利用いただけます。

プロフェッショナル易経

お客様にブランドの魅力を伝えましょう。商品説明やお知らせ、店舗へのご来店を心よりお待ちしております。

Feng Shui Source
Rotating background pattern