易経19.6 - 臨(上六)

卦19、上六爻

臨(りん)

卦象図

上六:敦臨

爻辞

上六:敦臨,无咎。

上六:誠実で厚みのある臨み方。咎なし。

解説曰く:誠実で厚みのある臨み方の吉は、意志が内に向かうことに由来する。

解釈

この上六爻は「臨」の時期の最終段階を示します。下の爻が示す積極的で外向きの影響力の時代は終わりを迎え、ここでは賢明で優雅な退き方が表現されています。「敦」とは厚く、誠実で寛大な様を意味し、支配を求める君主の態度ではなく、賢者や長老がその知恵と人格、寛大さによって遠くから影響を与える姿勢です。解説の「意志が内に向かう」という言葉が重要で、外的な成果や他者の支配ではなく、自己修養や内なる真実に焦点を当て、静かな誠実さで状況の核心に働きかけることを示しています。争いから距離を置き、誠意をもって導くことで過ちを避けるのです。「咎なし」は最高の賛辞であり、この段階での退き方が最も適切であり、尊厳を保ちつつ永続的な良い影響を残すことを意味します。

行動への指針

これまでの積極的なリーダーシップや直接的な関与の時期は自然に終わりを迎えます。ここからは優雅に役割を変え、日々の細かい管理から離れて、指導者や助言者としての立場に移行しましょう。影響力は直接的な権威ではなく、知恵や寛大さ、模範を通じて発揮されるべきです。周囲の人々に仕事を任せ、自身は知恵を磨き、プロジェクトや家族、コミュニティの核となる価値観を強化することに専念してください。この変化を拒み、旧来の役割に固執すると問題が生じます。誠実で距離を置いた見守りの段階を受け入れましょう。

恋愛・人間関係において

この爻は成熟し安定した深い結びつきを示します。初期のときめきや相手を「獲得」しようとする積極的な働きかけは過ぎ去りました。今は深い信頼と相互尊重、誠実な寛大さが関係を支えています。内面の充実から愛を注ぎ、コントロールを求めずに支え合う時期です。独身の方は、積極的なパートナー探しを控え、自分自身の内面の充実と誠実で寛大な人柄を育むことに集中しましょう。そうすることで、無理なく自然に良縁が訪れます。

仕事・ビジネスにおいて

キャリアの頂点に達し、積極的な昇進や直接的な管理の時期は終わりました。これからはシニアアドバイザーやメンター、あるいは円熟した引退者としての役割に移行する時です。あなたの最大の価値は、知恵と経験を次世代に伝えることにあります。若い世代を導き、会社の長期的なビジョンを形作り、誠実さをもって模範を示してください。若くエネルギッシュな同僚と競い合ったり、細部を過度に管理しようとするのは適切ではなく逆効果です。今の力は評判と知識を惜しみなく共有する寛大さにあります。

財務に関して

この爻は積極的な資産形成やリスクの高い投資ではなく、資産の安定的な管理と賢明な運用の時期を示しています。財を築く段階は終わり、今は保全に重点を置き、長期的に安定した投資や信託の設立、意義ある寄付活動に適した時期です。財務の姿勢は誠実かつ堅実であり、短期的な利益を追うのではなく、自分自身と周囲の将来の安定を目指すべきです。

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