易経14.1 - 大有 初爻の解説

第14卦 初爻

大有(たいゆう)

卦象の図

初九:交わりなく害なし

爻辞

初九:无交害,匪咎,艰则无咎。

初九:害となるものと交わらず。これは過ちではない。困難を意識すれば、咎められることはない。

解説曰く:大有の初爻は、害となるものと関わらないことを意味する。

解釈

この爻は、大きな可能性と豊かさの始まりを示しています。下方の強い陽爻として、内に秘めた力と行動力を持ちながら、まだ状況の複雑さに深く関わっていません。ここでの最大の知恵は、純粋さを保ち、有害な関係を避けることです。「交わりなく害なし」とは、ネガティブな影響や腐敗した関係、早まった傲慢さを避ける意識的な選択を意味します。この慎重で距離を置く姿勢は過ちではない(匪咎)と卦は示しています。成功の初期段階をうまく乗り切る鍵は「艰则无咎」、すなわち「困難を意識すれば咎められない」という言葉にあります。謙虚さ、先見の明、潜む落とし穴への注意が求められます。慢心こそ最大の危険です。地に足をつけ、困難を予測し、誠実さを守ることで、「大有」の確かな基盤を築くことができるのです。

行動への指針

今のあなたは大きな可能性を秘めていますが、同時に脆弱な状態でもあります。最も重要なのは、この芽生えた可能性を守ることです。人間関係や約束事は慎重に選び、妥協を強いられたり道を誤る恐れのある相手や状況は避けましょう。初期の成功に慢心せず、謙虚で勤勉、そして警戒心を持ち続けることが大切です。将来の障害を予測し、備えること。大胆で拡大志向の行動は控え、基礎固めに専念してください。今の慎重かつ誠実な行動が、後の咎めや後悔を防ぎ、持続可能で意義ある成功への道を開きます。

恋愛・人間関係において

恋愛や人間関係では、慎重さと見極めが求められます。独り身の方は、焦って新しい関係に飛び込まず、慎重に相手を選ぶべき時です。複雑すぎる関係や明らかな問題点がある相手は「害となるもの」として避けましょう。新しい関係を始める場合は、トラブルやネガティブな要素のない健全な土台作りに注力してください。潜む課題に気づき、誠実に対処することが大切です。既に関係がある方は、外部からの悪影響や内部の慢心からパートナーシップを守る必要があります。純粋な始まりを思い出し、小さな問題を見過ごさずに注意を払いましょう。

仕事・ビジネスにおいて

この爻は、新しい事業やプロジェクト、キャリアの始まりを示し、大きな成功の可能性を秘めています。最初の一歩が非常に重要です。堅実で倫理的な基盤作りに注力し、社内政治や疑わしい取引、誠実さに欠けるパートナーシップには関わらないようにしましょう。今のあなたの強みはシンプルさと正しさにあります。勤勉に仕事をこなし、目立ちすぎず控えめに振る舞うこと。近道やリスクの高い計画に誘惑されないでください。市場の変化や競合、内部の課題などの困難を意識し、準備を整えることで、慎重で信頼できる人物としての評価を築けます。この慎重なスタートこそが、将来の挫折を防ぎ、キャリアの発展を支えるのです。

金銭面において

今は繁栄の入り口に立っている状態です。新たな収入源や有望な投資の機会が訪れているかもしれません。しかし、この爻は衝動的・攻撃的な金銭行動を強く戒めています。核心は資産を守り、リスクを避けることです。「交わりなく害なし」とは、投機的なバブルや「一攫千金」的な計画、信頼できない情報源からの助言を避けることを意味します。慎重な調査と保守的な戦略で、堅実な財務基盤を築く時期です。どんな金融活動にも潜むリスクを意識し(「艰则无咎」)、賢明な選択をすることで、損失や後悔のない持続的な富を築くことができるでしょう。

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