核心の疑問
もしあなたが階段の段数を数えて13段だったことで風水が悪いのではと心配してここにたどり着いたなら、まさに正しい場所に来ています。数字が家のエネルギーに影響すると感じる方は多いものです。
しかし、答えは単純な「良い」「悪い」ではありません。13段が吉か凶かは、どの信仰体系に基づくかによって異なります。
このガイドでは、さまざまな見解や文化的背景を探り、段数に関わらず家の中に良い気を生み出す方法を紹介します。一緒にこのテーマを整理し、家の調和を生み出す本質に目を向けましょう。
「オロ・プラタ・マタ」サイクル
風水の中でよく知られる階段の数え方の一つに、フィリピン文化と中国の数字概念が融合した「金・銀・死」のサイクルがあります。
この方法は3段ごとの繰り返しパターンで、オロは金を意味し富と幸運を表します。プラタは銀で繁栄を象徴し、マタは死で不運を示します。
階段の一段一段を下から順にこのサイクルで数えていきます。伝統によっては「ナダ(無)」という4段目を加える場合もありますが、3段サイクルが一般的です。
数え方は以下の通りです。
* 1段目:オロ(金)
* 2段目:プラタ(銀)
* 3段目:マタ(死)
* 4段目:オロ(金)
* 5段目:プラタ(銀)
* 6段目:マタ(死)
* 7段目:オロ(金)
* 8段目:プラタ(銀)
* 9段目:マタ(死)
* 10段目:オロ(金)
* 11段目:プラタ(銀)
* 12段目:マタ(死)
* 13段目:オロ(金)
このシステムで13段の階段を見ると、最後の段はオロ(金)にあたり、とても縁起が良いとされます。
これは西洋の「13は不吉」という考えとは真逆の結果です。比較すると、15段の階段では15段目がマタ(死)となり、不運とされます。
同じシステム内でも、数字一つで「吉」と「凶」が簡単に入れ替わることがわかります。
異なる文化的視点
「オロ・プラタ・マタ」サイクルは階段を捉える一つの方法に過ぎません。文化や伝統によって重視するポイントが異なり、混同すると混乱を招きます。
伝統的な中国風水
飛星派や八宅派などの古典的な風水では、階段の段数自体はあまり重要視されません。彼らが重視するのは気の流れ、すなわち生命エネルギーの動きです。
階段の位置、形状、素材の方が段数よりもはるかに大切です。
階段は家の中でエネルギーを階層間で運ぶ役割を持ちます。エネルギーがスムーズに流れ、滞ったり急ぎすぎたりしないことが目標です。
古典風水の階段に関する指針は以下の通りです。
* 階段は家の中心に置かない
* 正面が玄関に直接向かないようにする
* 幅広く、可能なら緩やかな曲線を描き、安定感があること
これらはエネルギーの流れと空間の感覚に基づく実用的な設計の考え方です。風水には多様な流派があり、それぞれ独自のアプローチがあります。
インドのヴァーストゥ・シャーストラ
ヴァーストゥ・シャーストラはヨガやアーユルヴェーダに関連する古代インドの建築学で、調和を生み出す独自のルールがあります。
階段に関しては、段数は必ず奇数であるべきと明確に定めています。9、15、17、21段などが吉数とされています。
これは実用的な理由に基づいています。多くの人は右足から階段を上り始めるため、奇数段数なら頂上も右足で終わることになり、旅の完結を象徴します。
知恵の統合
では13段はどうでしょうか。
* 西洋文化では13は不吉とされることが多い
* フィリピンの「オロ・プラタ・マタ」では13は非常に吉(オロ/金)
* インドのヴァーストゥ・シャーストラでは13は奇数で吉
一方で15段は「マタ」サイクルでは凶ですが、ヴァーストゥでは理想的な数です。こうした違いは一つの数字に過度に囚われる必要がないことを示しています。
ルールに縛られるより、すべての伝統から学び、安全で調和のとれた使いやすい階段を作ることが大切です。
実践的な住宅所有者のチェックリスト
階段の段数は最後に確認します。階段のエネルギーを決めるもっと大きな要素が他にあります。ここで本当に重要なポイントを紹介します。
最も重要な要素:位置
階段の位置は風水において最も重要です。階段は家の中の大動脈のようなもので、その配置が家全体の気の流れに影響します。
階段が玄関の正面にあるかどうかを確認します。正面にあると、気が玄関から直接2階へ急ぎ、1階の気を飛ばしてしまいます。これが不安定なエネルギーパターンを生み、金運の低下や落ち着かない感覚を引き起こすことがあります。
また、階段が寝室のドアを向いていると睡眠の妨げになることもあります。理想的な位置は玄関の脇で、気を穏やかに上階へ導く場所です。
デザインと素材
階段の形状はエネルギーに大きく影響します。風水では、蹴込み板(段の垂直部分)がしっかりしていることが安定と安心感を生みます。
オープンや浮遊感のある階段はモダンに見えますが、不安定さを感じさせ、良い気が漏れてしまうことがあります。
素材も重要で、五行のバランスを意識します。
* 木材は成長、活力、優しさをもたらす
* 金属は明晰さと理性的思考を促す
* コンクリートや石は安定と地に足のついた感覚を与える
しっかりした手すりも必須です。安全な環境を作ることが良い風水の基本であり、手すりのない階段は危険です。
照明と整理整頓
気は光に引き寄せられ、暗闇を避けます。暗い階段は陰の気を呼び込み、不快で危険な印象を与えます。
階段全体に明るい照明を確保しましょう。散らかった状態は気の滞りを意味します。階段下や段自体を整理整頓し、清潔に保つことが大切です。
明るく清潔な階段は、家の中に良い気が自由に流れる環境を作ります。
簡単で効果的な対策
階段に問題があっても心配はいりません。多くの風水の問題は大掛かりな改修なしで解決できます。
「マタ」段の対策
「オロ・プラタ・マタ」サイクルを信じていて、15段など不吉な段数で終わる場合は簡単な対処法があります。
最後の段に厚手の玄関マットを置き、象徴的に悪い運気を「拭き取る」イメージを持たせます。
または、象徴的な一段を追加する方法もあります。小さな台や飾り用の木片を階段の下に置き、15段を16段にして「オロ(金)」で終わらせることが可能です。
階段と玄関の向きの対策
現代の住宅でよくある問題です。階段が玄関に向いている場合、気の流れを緩やかにし、方向を変える工夫をしましょう。
- 階段と玄関の間にクリスタルボールを吊るして気の流れを分散させる
- 美しいラグを敷いて気の通り道を変える
- 玄関と階段の間にスクリーンや観葉植物、家具などを置く
玄関から最初の段まで6~10フィート(約1.8~3メートル)以上離れていれば、悪影響はかなり軽減されます。
暗く狭い階段の対策
階段が暗く窮屈に感じる場合は、光を取り入れ、広がりを感じさせましょう。
- 明るい照明や壁付けライト、スタンドランプを追加する
- 踊り場の壁に鏡を置いて空間の広がりを演出する(ただし鏡が階段を直接映さないように注意)
数字よりも調和を
最終的に風水とは、心地よく健康を支える住まいを作ることです。
段数は伝統によって意味を持ちますが、家全体の気の流れに比べれば小さな要素に過ぎません。階段の位置、状態、安全性、そして使い心地の方がはるかに重要です。
13段は二つの主要なシステムで吉数とされ、西洋の迷信によるネガティブなイメージは古典風水には含まれていません。
これらの原則は恐れに基づく厳格なルールではなく、指針として活用してください。階段を実際に歩いてみて、安心できるか、明るいか、整理されているかを感じ取りましょう。直感を信じてください。
調和のとれた住まいは、安全性、快適さ、そして前向きな意図から生まれます。数字にとらわれて不安になる必要はありません。
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